【2020年】ロレックス価格高騰はいつまで?値上がりの現状や定価改定についても解説
ここ数年のロレックスの価格高騰は凄まじく、一体いつまでこの高騰が続くのか?と気になる方も多いのではないでしょうか。
実勢相場の高騰だけでなく、2022年9月には再び定価改定も敢行され、時計界では話題に事欠かないロレックス。
今回はそんなロレックスの価格高騰はいつまで続くのか予想するとともに、価格高騰が進んでいる理由や、値上げとの関連性など詳しく解説します。
また、ここ数年でどれくらい価格高騰が進んだのか、実際に人気モデル別に価格推移を紹介します。
価格高騰はいつまで続く? 終わる見通しや今後の価格予想
ロレックスの高騰がいつまで続くのか?というテーマですが、ロレックスの高騰に関しては金相場や株価と同じような事象であることから断言できず、大まかな見通しとなります。
2022年 ロレックス高騰相場から下落へ?
2022年10月時点、ロレックス相場は緩やかな下落傾向であり、劇的な高騰は落ち着きつつあります。5~6年続いた価格高騰から一転、2021年後半~2022年春ごろから相場下落の兆しを見せていました。
しかしロレックスの揺るぎないブランド価値や人気の高さは、例え相場が多少下落しても相関関係はありません。長かったロレックス高騰相場が一旦ピークに達したということで、まだまだ今後の価格が期待できます。
高騰がいつまでかというと、小休止状態である今、捉え方によっては「高騰は終わった」ともとれるでしょう。
今後の価格予想
注目度の高いロレックス相場は今後どうなっていくのか、売却や購入を考えている方には最も気になるところです。
ロレックスは現在も需要に対する供給は追いついておらず、圧倒的品薄です。コロナの影響で生産数がなかなか増やせず、流通事情も安定しない状況が続いています。
コロナの動向によっては今後もさらに大きな価格高騰が起きたり、はたまた価格が下がらないまま維持し続ける可能性もあり、今まで以上に予測がしづらい状況であるといえるでしょう。
世界規模でかつてないほどの人や物の動きが止まってしまったコロナ直後、天下のロレックス相場も急激にダウンしたものの、2020年5月頃からは相場が回復。コロナ前の相場を大きく超え、一体どこまで値上がりしていくのか青天井にも感じるほどの勢いでした。
コロナの影響で工場生産がストップしたことで流通数が減った上、レジャーや外出が制限されたために娯楽よりも実物資産であるロレックスなどにに流れやすかったのです。
それが今は加えてウクライナ情勢や、記録的な円安など、様々な社会背景がロレックスの相場変動と因果関係があります。
そういった不透明な事象が絡んでいるため、今は一時的に高騰が落ち着いている可能性や、当分は下落が続く可能性もあり、非常にあいまいな見解に留まります。
ただいえるのは、これほどまでに築かれたロレックスのステータスや資産価値の高さから、今後の価格が暴落するといった事態は考えにくいでしょう。
定価改定の影響
近年はロレックスの定価の値上げが活発なことが注目されています。2019年からの度重なる定価改訂は、ロレックスの価格高騰に関係しているでしょう。
2022年1月の定価改定では高いもので10%程度の値上げ、今回2022年9月は7%程度の値上げが敢行されました。
通常、ブランドとしては定価の値上げは、消費者に「この値段を出しても買いたい」と思わせられるかどうかのマインド勝負になるため躊躇する場合もあるのですが、ロレックスは特にブランド価値が安定しており、定価が上がっても欲しいと思う人が依然として一定数存在するため、今後も定価の上昇は考えられるでしょう。
またロレックス社が値上げをしているということは、人気や資産性の高さがますます確実になっていることの裏付けでもあります。
ロレックスに関しては定価が上がることで市場価値も比例して高くなり、相場高騰の一因となっているでしょう。
定価改訂などのメーカー側の動きが、すぐに並行市場などの実勢価格に影響することは稀と言われていますが、近年ロレックスに関してはそうとも言い切れない状況になっています。
例年3月〜4月に発表される新作がモデルチェンジであった場合、過去のモデルの相場が上がるという噂が広まり、新作発表前後にとんでもない実勢価格を記録した例があります。
2021年にはエクスプローラーの生産が終了するという噂が広まったため、その前後でエクスプローラーI 214270は190万円、
エクスプローラーII 216570 白文字盤は200万円まで実勢相場が上がりました。
このような例もあるので、2022年の定価改訂が実勢価格を大きく動かす可能性はあると考えておいた方がいいでしょう。
なぜロレックスが高騰するのか?詳しい理由を解説
ロレックス相場の特に直近数年の価格高騰は顕著なものです。
ロレックスの価格高騰は、時計そのもののブランド価値や新作の発表などの要因以外にも、先に触れた通り社会情勢や経済状況などとも大きく関連性があります。
ここでは、近年ロレックスがなぜここまで大きく価格高騰したのか、その理由について様々な視点から詳しく解説します。
ロレックスが高騰する理由1|コロナウイルスの影響
まずは、コロナウイルスの影響です。
一時はメーカー工場における製造が完全にストップしましたが、今だに人員確保が難しいことでパーツの製造量が以前より減っています。パーツの製造量が減少すれば、当然商品の供給量も減少します。
さらにはコロナ以降、貿易・流通が未だに安定していないこと、原材料費やエネルギー価格の高騰など、コロナがきっかけで製造コストは上昇せざるを得ません。
このような商品の供給量の減少などが、定価のみならず実勢相場にも影響が出ています。
コロナの影響により、世界的にモノの輸出入が制限されるようになりました。そのため、海外業者が今までのように日本にロレックスの商品を持ち込むことが難しくなっていて、並行輸入業者も仕入れに苦労している状況です。
これによって、並行市場や中古の商品価格も高騰しています。元々人気のあるモデルは中古でも定価以上の価格で取引されていましたが、その傾向がより顕著になりました。
2022年も依然として新型コロナウイルスの収束には至っていないため、今後もしばらくは供給不足と仕入れ困難な状況が続いて、価格の高騰に影響することが考えられます。
ロレックスが高騰する理由2|中国バブルの影響
2つ目は、中国バブルの影響です。
ロレックスは常に安定した需要がある上に、価格高騰が進んでいる市場であるため、投資を目的とした世界中の富裕層から注目されています。
元々多くの資産を持っている富裕層が、その資産を守ったり増やしたりする手段として、ロレックスの時計が選ばれているのです。
なかでも、現在投資需要の大きな動きがあるのが中国です。
中国では日本よりも貴金属に対する需要が大きく、ロレックスを投資で囲い込む流れが出来ています。
これによって、膨大なチャイナマネーがロレックス市場に流れ込み、ロレックスの価格高騰へさらに拍車をかけました。
このように、「高くても買う」というマインドが中国を始めとした世界中の国に広がっており、これが定価の高騰、実勢相場の高騰の両方に大きく影響していると考えられます。
ですが2022年に入って以降、中国経済は悪化。不動産バブル崩壊も後押しして、これまでのロレックスへ囲い込みから一転、ロレックスを売る動きが強まっています。
直近のロレックス相場の下落傾向は、中国バブル崩壊からのロレックス売却で流通が増えた点も関係あるでしょう。
ロレックスが高騰する理由3| 性能アップの影響
3つ目は、性能アップの影響です。
近年、ロレックスの新作には次々と新型ムーブメントが搭載されています。
例えば、デイトジャスト41に搭載された新ムーブメントCal.3235。これは14個もの特許を取得しており、エネルギー効率を約15%向上させることができるクロナジーエスケープメントに加え、香箱を薄くして従来よりも大きなゼンマイを搭載して72時間のパワーリザーブがあります。
また、今までは故障に繋がるため、午後8時から午前4時に日付操作を行うことは禁止されていましたが、この新型ムーブメントにはそのような操作禁止の時間帯がないデイト表示になっています。さらに、ニッケル・リン合金を使用することで耐磁性もアップしました。
このように大きくスペックアップが進んでいるロレックスの商品ですが、ここで注目したいのは、既存モデルの廃盤・新型ムーブメント搭載モデルの発表と同時に、価格が値上がりしているという点です。
新型ムーブメント搭載によって既存モデルよりもスペックアップするということは、当然価格も改訂されています。
値上げの程度はモデルによって差があり、既存モデルの価格とあまり大きな差をつけずに販売されている新型モデルもありますが、なかには既存モデルと比べて20〜30万以上値上げされて販売されている新型モデルも存在します。
また、新型ムーブメント搭載のモデルが発売されると発表されると同時に、既存モデルの廃盤の噂が広まり、新作発表前に既存モデルの価格が大幅に高騰する傾向もあります。
今後発表される新作にも、この新型ムーブメントが搭載されることが予想され、それに伴う価格上昇がロレックスの相場に少なからず影響を与えることになると考えられます。
ロレックスが高騰する理由4| 需要拡大の影響
4つ目は、需要拡大の影響です。
2019年からロレックスは高額転売防止のために、「購入後は同じモデルの商品は5年間、他のモデルの商品であっても1年間は再度購入が出来ない」という購入制限を設けました。
この制限によって、定価で何本も同時に購入することが出来なくなったため、定価よりも少々高価であっても並行市場や中古商品で購入する人が増加しているのです。
通常、需要拡大による価格高騰が進んでも、どこかで頭打ちになりますが、ロレックスに関しては定価の倍以上の値段でも購入する富裕層も存在するため、価格高騰が終焉することは考えにくいです。
また、コロナウイルス感染拡大をきっかけに、旅行やイベントといった体験型の消費が縮小した代わりに、ロレックスなどブランド実物商品への消費が顕著になりました。
これは「リベンジ消費」と呼ばれ、ウイルス感染拡大による製造量の減少、仕入れ難によりロレックスの供給が落ちているにも関わらず、リベンジ消費によって需要は増え続けているのが現状です。この状況が続けば、市場価格が高騰するのも無理はないと考えられるでしょう。
【2022年最新】ロレックスの価格推移
では、実際に価格はどのように移り変わっているのでしょうか。
現在は新型コロナウイルスの影響で全体的に価格高騰の傾向がありますが、モデルによってその程度や動き方は大きく異なっています。
ここでは、人気モデル別に価格推移を示し、現時点での推移の特徴を詳しく解説します。
ロレックス デイトナの価格推移
デイトナは現行モデルの116500LN、ここ数年で一気に価格が高騰したエルプリメロムーブメントを搭載した16520をピックアップしました。
【デイトナ116500LN(白)】は発売当初から非常に人気が高く、実勢相場が定価を下回ったことは今のところ一度もありません。
2020年9月時点で250万ほどで、その後、一時はコロナの影響で下落しましたが、供給が減ったことによって2021年6月時点で400万まで価格が高騰しました。そして、2022年1月には生産終了の噂が流れたことによりさらに価格が上昇しました。【デイトナ116500LN(黒)】も同じような動きとなっています。
同様に、エルプリメロ搭載の【デイトナ16520】もコロナの影響で2020年に一時下落しました。
しかし、供給量の減少と中国を始めとしたアジアの経済活動の再会に伴って、買い控えが活発化し需要は拡大。2021年には380万まで高騰し、2022年に入ってからは400万前後となっています。
ロレックス サブマリーナの価格推移
サブマリーナはモデルの種類に関わらず、年々高騰しています。
なかでもグリーンサブは生産中止が噂され始めてから価格が一気に高騰。
そのまま、他のモデルと同様にコロナの影響を受けて高騰し、2022年1月には480万ほどにまで達しています。
旧型のサブマリーナは特に高年式のモデルが高くなっています。旧型は流通数自体はかなりありますので高年式以外は今後そこまで大幅に上がる可能性は低いと思われていましたが、こちらも2022年に入ってから240万前後まで高騰しました。
2020年に発表された【サブマリーナ126610LN】は、次世代ムーブメントCal.3230を搭載しスペックアップしました。
その影響で、発表直後は200万を超えましたが、その後しばらくして落ち着き160万前後となりました。
しかし、こちらも他のモデルと同様にコロナの影響を受けて再度高騰が始まり、2022年1月には200万を超えています。
ロレックス デイトジャストの価格推移
ロレックスデイトジャストは2020年75周年を迎えたロングセラー商品です。
デイトナやGMTマスターなどのスポーツモデルに比べると流通量が多いため、相場が大きく高騰することはありませんでした。
しかし、そんなデイトジャストもここ数年は他モデルと同様にコロナの影響を受けて高騰が始まり、中にはプレミア価格が付いている商品もあります。
【デイトジャスト126300】は2020年9月に98万、2021年に入り徐々に高騰し11月には130万前後となり、2022年に入ってからも上がり下がりしつつ130万前後を維持しています。
【デイトジャスト126334】は流通量が限られているため、元々高値を維持していましたが、2021年に入り徐々に高騰し7月には160万前後に達し、その後しばらくはそのまま落ち着きましたが、2022年2月に210万まで一気に高騰しました。
ロレックス エクスプローラーの価格推移
エクスプローラーはロレックスの中では比較的リーズナブルなモデルとされていましたが、近年その流れが変わりつつあります。
流通している数は多いものの、性能面やデザイン面での評価が高くかなり根強い人気があります。
そのような理由から元々大きく値段が下がることがないと考えられたシリーズであることに加え、2021年にモデルチェンジされ、注目度が高まったことで、エクスプローラー全体として実勢価格が高騰しているのです。
ブラックアウト仕様のインデックスは今後更に高騰することが予想されます。
【エクスプローラー1 214270】は生産終了の噂が流れたことで、コロナで他モデルの価格が下落している中、徐々に価格が高騰し、一時は180万以上にもなりました。
実際、2021年に生産終了しましたが、現在は少し落ち着き、2022年1月は150万前後となっています。
【エクスプローラー1 114270】は2017年以前は40万ほどで購入できましたが、2001年にローンチされて新型ムーブメントが搭載されたこともあり、年々高騰を重ね、2021年には90万台になりました。
2022年に入ってからは80万前後となっています。
ロレックス GMTマスターの価格推移
GMTマスターもかなり人気が高く、相場が崩れにくいシリーズです。
【GMTマスター126710BLNR】は登場当初は200万越えで取引されるなどの異常ぶりで、その後、1〜2年は安定していましたが、2021年にオイスターブレス版が発売されたことによって、徐々に高騰し始めました。
他のスポーツモデルと同様に、プレミア価格で取引されているため、今も高騰が続いていて、2022年現在、280万という高価格となっております。
GMTマスター126710BLNRはGMTマスター116710BLNRの後続機として誕生し、デザインはほぼ同じですが新型ムーブメント搭載によってスペックがアップしたモデルです。
2019年に廃盤となりましたが、その価値は下がることなく、2022年2月時点で180万ほどになっています。
ロレックス ミルガウスの価格推移
耐磁時計であるミルガウスは、医師やエンジニアなどの磁気に晒される職業に就いている人に向けて開発されました。
【ミルガウス116400GV Zブルー】はミルガウスの中で最も新しいモデルで人気が高い商品ではあるものの、これまで相場はかなり安定していました。
2017年に他モデルの相場が動いた中でも安定していたのですが、近年、新作発表の噂が流れたことによって、2022年2月時点で220万ほどにまで高騰しました。
さらに、コロナの影響もあり、依然として高い価格を維持することが考えられます。噂通りに新作が発表されれば、さらに価格高騰することが予想されます。
高騰するモデルに共通していること
高騰するモデルにはいくつか共通点があります。
①常に安定した人気がある
②付属品が揃っている
③数が少ない
やはりこの3点は外せないポイントです。
ロレックスのスポーツシリーズはどのモデルでも人気が高いといえますが、特にオールステンレスは鉄板ともいえるほどの人気ぶりです。
付属品も非常に大きなポイントで、例えばですが数年前にグリーンベゼルのサブマリーナ旧型の16610LVが高騰しました。
その中でも“ライムベゼル”・“ファット4”・“ビッグスイス”といった限られた数しかないモデルは値段が高く、例えば通常のモデルの買取価格が130万ぐらいに対して希少性の高い固体は200万以上の値が付いています。
また、数が少ない。いわゆる希少性も高騰モデルのポイントです。数が少ない個体を手に入れることはなかなか難しく、確かに珍しい個体は跳ね上がることがありますが、希少性が高くないモデルも高騰しています。
しかし珍しい固体でも付属品が揃っていなければ、そこまで伸びないのが現状です。特にそういった珍しい固体を求められる方は時計が好きな方、ロレックスが好きな方といったコレクターが多い傾向がありますので、特に付属品と言うのは大きく影響します。逆にいうとすべて完璧に揃っているものは値段が高くても欲しいという方がいるのが現状です。
まとめ
今回はロレックスの高騰はいつまで続くのか、今後の価格予想、併せて高騰の理由について詳しく解説しました。また、人気モデル別の価格推移についてもご紹介しました。
2022年4月以降は全体的に相場が落ち着き、一旦高騰の区切りがついたところでしょう。
しかし希少性が高いモデルに関してはまだまだ上がり続ける可能性もあると見込んでおり、再び高騰が起きるのか?起きないのか?未知数です。
また、ロレックス市場はさまざまな社会背景の影響を受けやすく、ロレックスの相場価格高騰の行方は断言できないものとなります。
もし、今後さらに大きく高騰しそうであれば、またこちらでお知らせしていきたいと思います。
株や金相場と同じように予想が付かないことではありますが、ロレックスが高騰する際には必ず何かしらの理由があります。今回は現在の価格高騰の代表的な理由をお話しましたが、小さなものも合わせると他にも数多くの要因が価格高騰に影響しているでしょう。
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