【2022年】金価格は今後どうなる?金相場の見通し&過去の上昇理由
物品で保管できる資産として所有する人も多い「金」。
「金を売りたいけど、毎日値段が変わって売り時が分からない」
こんな方は多いのではないでしょうか。
相場は経済や社会情勢に影響され、日々変動します。上手く金の資産を運用するためには、相場が上下するタイミングを知っておくことが大切です。
パンデミックにより2021年は引き続き金相場の高騰が見られましたが、2022年はどうなっていくのでしょうか?
今回は、過去5年の金相場をまとめ、金相場が変動する理由や、今後の見通しを分析しました。
過去5年の金価格推移
最高額 | 最低額 | |
2021年 | 6,897円 | 5,930円 |
2020年 | 7,063円 | 5,214円 |
2019年 | 5,343円 | 4,521円 |
2018年 | 4,827円 | 4,207円 |
2017年 | 4,751円 | 4,410円 |
出典:田中貴金属工業株式会社
表の通り、過去5年で金の相場は上昇傾向にあります。理由としては「金の需要が高まった」こと。資産として持ちたいと考える方が増え、金の相場が上昇しているのです。
さらに近年では、金が工業利用されるパターンも増え、金の高騰に拍車をかけています。
今後の金価格はどうなる?
金投資に興味がある方にとって「今後、金価格はどうなるのか?」が気になるポイント。もちろん「絶対にこうなる」と言い切ることはできませんが、下記のふたつのポイントをおさえておきましょう。
- ●一時下落の可能性も
- ●長期的な視点では上昇傾向に
「有事の金」を実感させられた2020年・2021年
上のグラフをご覧ください。
2000年代半ばから金の買取相場は上がり調子ですが、人々の金への注目が大きく集まったのは、ここ最近だと2020年・2021年でしょう。
金は「安全資産」とされ、世界情勢が不安定になった時や、不況で株価が下落した局面で買われるのが一般的です。
新型コロナウイルスという未曽有の事態の影響により、資産としての安全性が評価されていると考えられますので、セオリー通りの値動きです。
新型コロナウイルスについて、世界中のほとんどの人がこう思っているでしょう。
「まさかこんなことになるとは」「将来は何が起こるか分からない」
これは当たり前のことではありますが、新型コロナショックを経験したことで、「もしもの時の備え」に対する人々の認識が大きく変わったのだと思います。
こうした、先行きに対する不安な心理を受けて、「有事の備えとしての金」が評価されているのです。
一時下落の可能性も
では2022年、気になる今後の金相場の見通しですが
コロナが落ち着き経済が回復すると、一時的に金価格が下がる可能性があります。
今回に限らず経済的に大きな不安がある出来事が起こると金価格は上昇しますが、ひと段落すると金価格は落ち着きます。
そのため、短期的にみると価格が下落することは十分にあり得る話と言えるでしょう。短期的な投資先として金を選ぶ場合は、慎重になる必要があります。
長期的な視点では上昇傾向に
上記の通り、一時下落する可能性があるものの、長期的な視点で考えると金価格は上昇傾向といわれています。というのも、まだまだ世界的な経済の不安や低金利など、金の価値が上がる要素が見られるからです。
過去にもリーマンショックが落ち着いた後、金価格が下落する場面が何度かありましたが、その後再び金の相場は上がっています。仮に金価格が下がっても、そのときに売らなければ損にはなりません。
世界情勢や経済など、さまざまな要素によって金価格は上下します。金を資産として持つ場合は、長い目で見てタイミングの良いときに売ることが大切です。
金の売り時について
上項のグラフをご覧頂いても分かるように、金相場はかつてないほどに上昇しています。
以前から金を保有している方は今が絶好の売り時といえるでしょう。
大幅に、確実に利益が確実に出るタイミングである今、売るのはおすすめです。
金価格の今後は「短期的に見ればその時々の時勢を受けて上下するものの、長期的にみれば堅調に上昇していく」ので、売らずに保有していても安全です。
加えて下記のことも知っておいてください。
①「安全資産」としての金の地位は今後も揺らぐことはない
②スマートフォンの部品など「資源」としての金の需要は今後も落ちることはない
③金は株券などとは違い、時代や国境を越えてグローバルに重宝される資産だから
長期的な運用が可能な方は、「今が金の買い時」ともいえるでしょう。
注意したいのは、「短期投資」目的で金購入する場合です。
金は本来「長期保有に適した資産」で、5年を超える保有で売却時の税金面での優遇があります。金の価格についても、今後は一時的にでも乱高下する可能性もありますので、今のタイミングで短期投資目的の購入はオススメできません。
金相場変動の仕組み
金の相場はさまざまな要因によって決まります。
・世界情勢
・為替相場(円安か円高か)
・市場の需要と供給
主なものを3つだけ挙げました。
こちらを踏まえて、次の「金相場と過去の出来事との関連性」について見ていきます。
金相場と過去の出来事との関係
こちらのグラフは、1972年から2020年3月までの「24金買取相場」と「日経平均株価」の変動を表したものです。
黄色の折れ線と左側の数値が24金の買取相場を、緑色の折れ線と右側の数値が日経平均株価を、それぞれ示しています。
下記のⒶ~Ⓗは金相場に影響を及ぼした出来事について記載しています。
どのような出来事が、どのように影響するかに注目してご覧ください。
Ⓐ 1973年:金の輸入自由化・第一次オイルショック
第四次中東戦争が勃発。石油価格が高騰し、物価の高騰を招きました。それに伴って金相場も急上昇しました。
Ⓑ 1979年:第二次オイルショック・ソ連のアフガニスタン侵攻
1978年のイラン革命をきっかけに第二次オイルショックが起きました。さらにソ連がアフガニスタンへ侵攻し、米国とソ連間の冷戦の緊張が高まりました。その結果、安全資産としての金の評価が高まり、金相場が高騰しました。1980年1月の金相場6,495円は2020年3月時点で国内史上最高額です。
Ⓒ 1985年:プラザ合意
米国の「貿易赤字を減らしたい」という意向を受け、過度なドル高を抑えるための各国による合意がなされました。これによりドルが売られ、急速にドル安・円高が進みました。その影響で金の相場は大きく下落しました。
Ⓓ 1989年:日経平均株価が史上最高値を記録
1989年12月に日経平均株価が史上最高値の38,915円を記録しました。
Ⓔ 2001年:米国同時多発テロ
米国とドルへの信用への不安から、資産の金への移行が加速しました。
Ⓕ 2004年:米国で金ETFの開始
ETFとは投資信託のことです。2004年11月に金ETFがニューヨーク市場に上場しました。「SPDRゴールドシェア」は価値の裏付けとして発行額に応じた金の現物を保有しており、その世界最大の金ETFの保有量の増加により、金の相場が上がっていきました。
Ⓖ 2008年リーマン・ショック
米国の投資銀行リーマン・ブラザーズの破綻により、世界的な不況に陥りました。金相場も一時的に下落しましたが、株と比べての安全資産としての金の評価がさらに上がり、相場が高騰していきました。
Ⓗ 2017年トランプ政権誕生
トランプ氏は老朽化した空港や道路などのインフラに、10年間で1兆ドル(約110兆円)を投資する方針を打ち出しました。これにより銅を始めとした非鉄金属に投機資金が流入し、さらに円安の進行も手伝って、金の相場上昇に拍車がかかりました。
金価格が上昇する理由
金の価格が上昇する理由としては、大きく5つに分かれます。
- ●ドル価値が下がる
- ●経済の不安
- ●金の需要が高まる
- ●社会情勢
- ●低金利
ひとつずつ、詳しく見ていきましょう。
ドル価値が下がる
一般的に、ドルの価値と金の価値は逆相関の関係だと言われています。
つまり、ドルの価値が下がると金の価格が上昇し、ドルの価値が上がると金の価格が下落するので、金資産を所有する場合はドルの為替レートも重要な情報です。
ただし、必ずしも上記の関係性が当てはまるわけではないという点も覚えておきましょう。
金価格とドルがどちらも値上がりしたり、反対に両方とも値下がりする可能性も、決してゼロではありません。
経済の不安
経済的に不安定なタイミングには、金に投資する人が増えて価値が高まります。
近年では2008年のリーマンショックや2020年の新型コロナウイルスのタイミングで金相場が上昇。
世界的に不景気になると、経済に大きな影響を与えると懸念されたため、金の買いが増えたのです。
金の需要が高まる
金の価値は、需要と供給のバランスに影響されます。
ものを「買いたい」と思っている人がたくさんいるほど価値が上昇し、反対に「売りたい」と考えている人が多いと需要に対して供給が溢れるので価値が下がる仕組みです。
金の需要バランスに影響する要素としては、工業での需要や宝飾品の売買量、生産量などが挙げられます。
金は採掘できる量に限りがあるため、欲しい人が多いからといって、柔軟に供給量を増やすことができません。
そのため、需要と供給の影響を受けやすいといわれています。
社会情勢
戦争やテロなどの危険性が高まると、金の価値は上昇します。
社会情勢の悪化が通貨の下落や経済不安などを引き起こし、株式などの金融商品の需要が減少。
株券がただの紙切れになる可能性がある一方で、安定的な資産といわれている金の買いが増え、金価格が上昇します。
これは日本だけの話ではないため、世界中の情勢に目を向けておく必要があるといえるでしょう。
低金利
低金利か高金利かは、金価格に影響する要素のひとつ。まず高金利であれば、預金をしているだけで少しずつお金は増えていくので、あえて金利のつかない金を選ぶ必要がないと考える人も出てきます。
しかし、金利が低いとお金を預けておくだけでは資産を増やすことが難しいため「現金ではない形で資産を持ちたい」という需要が増加するのです。
金投資を考えている方は、今後、金利がどのように変動するのかも見ておきましょう。
金価格が下落する理由
これまでは金価格が上昇する理由を紹介しました。反対に、金価格の下落には、以下の3つが関係します。
- ●経済が安定している
- ●原油価格の低落
- ●世界情勢が安定している
どのようなときに金の相場が下がるのか、ひとつずつ見ていきましょう。
経済が安定している
経済が安定している時期には相場が下がるといわれています。その理由は、経済が安定している場合、金ではなく株式や債券など、その他の高利益率が期待できる金融商品を購入する方が増えるから。
ちなみに、金投資には配当や利子がなく、投資をしているからといって毎月安定した収入が入ってくるメリットはありません。一方、安定重視で投資する金融商品として、人気があります。
世界情勢が安定している
世界情勢が安定しているタイミングでは、株式や債券などの金融商品へ投資するリスクが低下し、安定的ではあるが利益率は高くない金を欲しいと考える人が減ります。つまり、「有事の金」としての需要が下がり、金価格も落ちると考えられているのです。
金を資産として持ちたい方は、国際関係など世界の情勢にも目を向けてみましょう。
過去の金の相場を、世界で起こった出来事と照らし合わせてみると、金価格の動きをより実感できるはずです。
原油価格の低落
原油価格が上昇すると金価格も上昇し、原油価格が下落すると金価格も下落します。原油価格と金価格が連動する理由は、原油価格が上がるとインフレ(物価上昇)になる可能性があるからです。
金はインフレに強いと考えられているため、インフレが懸念されると購入希望者が増えますが、原油価格が落ちるタイミングには金の需要が落ち込むため、金価格も下がる可能性があります。
とはいえ、近年は必ずしもこの法則が当てはまるというわけではないので、注意してください。
金価格が今後どうなるかを考えるために
ここまで現在の金価格、そして過去の金相場の変遷を見てきました。
紹介した通り、金価格に影響を与える要素はいくつかありますが、最も重要なのが
「先行きに対する世の中の心境が明るいかどうか」です。
金は投資においても、リスクを分散するリスクヘッジとしての位置付けがとても強いです。そのため、時勢の人の不安な心理が、価格にも影響してきます。
今後の金価格がどうなるかを考える上で、これからの世の中の出来事が、人の心理にどのような影響を与えるのかを考えることは必要不可欠でしょう。
金を売るならウォッチニアン買取専門店へ
金の売却を検討している方へのおすすめがウォッチニアン買取専門店です。
この項目では、ウォッチニアン買取専門店の魅力を3つご紹介します。
国内外にある独自の再販ルート
ウォッチニアン買取専門店は、国内だけでなく海外の販売ルートを確保しています。そのため、国内だけで再販している他店よりも、高価買取が期待できるでしょう。
たとえば、「国内では需要が少ないデザインである一方、海外で人気がある商品」を売るケースなどが挙げられます。
上記のように、国内外の需要を踏まえたうえで、査定してもらえる点は大きな魅力。もちろん、国内でもグループ店舗が販売店を運営しています。
業界歴平均10年の査定士が在籍
金などの高価なアイテムは、需要によって買取額が大きく変動することも。最新の知識がない人が査定をした場合、相場よりも安い金額で買取られてしまう恐れがあります。
買取店を選ぶうえで「売りたいアイテムに詳しいかどうか」は、チェックすべきポイントです。
ウォッチニアン買取専門店に在籍するスタッフは、業界歴が平均10年のベテラン多数。市場を把握する経験豊富な査定士が、高価買取に導きます。
業界トップクラスの取り扱い実績
ウォッチニアン買取専門店は、業界トップクラスの買取実績を誇ります。数多くある買取店のなかから、お客さまに選ばれている証明ともいえるでしょう。
また、何でも買取っているわけではなく、金などの貴金属やブランド品など高価なアイテムを中心に取り扱っている点にも注目です。
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