クンツァイト|意味や特徴・価値について買取専門店が解説
クンツァイトは人気ブランドでもアクセサリーの素材として用いられる、淡い紫やピンクが美しい宝石です。
本記事では、クンツァイトの産地や石言葉などの基本情報に加え、その相場や価値の高いクンツァイトの特徴を詳しく解説します。
クンツァイトとはどんな宝石?
サファイアにエメラルド、ダイヤモンドなど美しい宝石は多々ありますが、クンツァイトも「夜の宝石」と呼ばれる、大変美しい宝石のひとつです。
和名では「リチア輝石(リチアきせき)」といいます。
世界的な宝飾品ブランドとして知られるティファニーでも、クンツァイトのジュエリーを取り扱っています。
まずは、クンツァイトがどのような宝石なのか、特徴を把握しましょう。
クンツァイトの特徴
クンツァイトは、澄んだピンク色が魅力的な宝石です。豊富なリチウムを含有しているスポジュミン鉱物の一種で、見る角度によって色が変わる性質をもちます。
クンツァイトが発見されたのは1902年で、比較的新しい宝石といえるでしょう。
発見者であるジョージ・フレデリック・クンツ博士の功績が認められ、その名前にちなんで「クンツァイト」と名付けられました。
なお、クンツ博士は宝石学者でありながら、世界的ジュエリーブランドであるティファニーの主席宝石鑑別士を務めたほどの人物です。
クンツァイトの硬度は6.5~7と決して低くはありませんが、劈開性(へきかいせい)という特定の方向に割れやすい性質から、衝撃に弱く、複雑な形状や細かい加工には高度な技術を要します。
そのため、高いところから落とす、壁などに強くぶつけるといったことがあると、簡単に割れてしまうこともあり、注意が必要です。また、紫外線や高温に弱く変色しやすい特徴もあるため、併せて注意しましょう。
クンツァイトの産地
クンツァイトが最初に発見されたのは、アメリカのカリフォルニア州サンディエゴ郡でした。後にノースカロライナ州、サウスダコタ州でも発見されています。
現在でも、アメリカは産地のひとつですが、ブラジルやマダガスカル、ミャンマー、アフガニスタン、パキスタン、ナイジェリアなど、さまざまな国で産出されています。
ブラジルでは、ミナス・ジェライス州東部の鉱山で、クンツァイトの採掘が行われていました。質のよいクンツァイトが採掘できていたようですが、鉱物が枯渇し、現在では閉山しています。
アフガニスタンでは、ラグマン州がクンツァイトの産地として有名です。もともとは、ヌリスタン地域が主要産地でしたが、90年代に資源が枯渇し閉山しました。
また、レアメタルの主要生産国であるナイジェリアでも、クンツァイトが採掘されています。
南西部のコム鉱山では、豊富なマンガンが含む良質なクンツァイトが発見され、世界でも最高級の色合いだということが分かりました。
クンツァイトの石言葉
クンツァイトの石言葉は
・浄化や癒し
・ヒーリング
・守護
・順応
・無限の愛
・純粋さ
などがあります。
女性の気を浄化してストレスを和らげる、魅力的に輝かせるといった意味をもつ宝石です。
思いやりの心を育んでくれる、また女性らしさを引き出してくれる石ともいわれており、人に対して優しくなりたい方や、今以上に魅力的な女性になりたい方に適しています。
さらに、心身のバランスを安定させる力があるともいわれています。毎日仕事や家事に追われ、ストレスが溜まっている人の心を癒してくれるかもしれません。
クンツァイトの相場
クンツァイトの価値は、サイズや色味、透明度などさまざまな要素で決まります。
ピンク色が強く出ており、なおかつ透明度の高いものは価値があると判断されます。
また、クンツァイトは加工が難しい宝石です。そのため、複雑な形状に加工されたものであれば、価値が高くなる可能性があります。
クンツァイトは知名度こそ高くないものの、市場にはたくさん流通しています。そのため、希少価値はそれほど高くなく、相場は1カラットあたり数百円~数千円といえるでしょう。
良質であることが条件ですが、20カラット以上のような大きいサイズでは、10万円以上の買取価格がつくこともあります。
価値が高いクンツァイトの特徴
美しいピンク色がしっかりと出ており、なおかつ透明度の高い個体は価値があります。大きさでは、10カラット以上のものに高い価値がつく傾向です。
割れやすい鉱石ゆえに、美しくカットされたものや複雑な加工が施されているものは、高値が期待できるでしょう。ただし、クンツァイトにはマンガンが含まれているため、外気や日光が原因で変色するおそれがあります。コンディションが悪くなると、価値も下がるため注意が必要です。
実際のところ、どのくらいの価値があるのかは、鑑定を受けないことにはわかりません。サイズが小さくとも、色味やカットなどの品質が高ければ、高値がつく可能性は十分あります。売却も視野に入れているのなら、一度専門家の鑑定を受けてみてはいかがでしょうか。
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