金の埋蔵量はあとどれくらい?地球に眠る金の総量

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金・プラチナ

金は限りある地球の資源です。

金の埋蔵量や総量を把握することは、「金の価値」を知ることにも繋がります。

金の埋蔵量や総量は、金の希少価値を左右するものですので、金の売却を検討しているのであれば、「現時点でどれくらい採掘されているのか」「あとどれくらい地球に埋蔵されているのか」などを把握しておくと役立つでしょう。

今回は金の埋蔵量や総量をはじめ、リサイクルや将来性などについてお話します。

地球上に存在する金の総量

地球上にあるとされる金の総量は、2021年データではおよそ25万トンです。

総量とは、地球上に存在すると考えられる金の量のことであり、「これまでの採掘量」と「これから採掘可能な埋蔵量」を合わせたものです。

現在の金の埋蔵量

ざっくりと、これまで採掘してきた金が約20万トン、採掘可能な金(埋蔵量)が約5.4万トン。あわせて約25万トンです。

金の埋蔵量とは、まだ採掘されていない金(地中にある金)のことです。

金の総量が25万トンであることを考えると、5.4万トンという埋蔵量はごくわずかです。

年間採掘量は3,000トンといわれていることから、計算上あと数年もすれば枯渇するのでは?と考えるかもしれません。

しかし金の埋蔵量とは、現代のデータや技術を使った上で採掘可能な範囲と量を指します。

未だ眠っていて発見できていない金の採掘場所を見つけたり、今後更なる採掘技術が発展した可能性がありますので、金の埋蔵量に関しては不確実なのです。

ちなみに、非常に薄い濃度ではあるものの、海水にも金が含まれています。

地球全体の海水の量から見ると、金を50億トン採取できるとされていますが、現段階では海水から採算に見合った方法で金を採取する技術はまだ確立されていません。

もしも将来的に海水から金の採掘技術が進歩したら、金の埋蔵量は大幅に増えるでしょう。

国別の埋蔵量

地中の金の埋蔵量が多い国は、下記の通りです。

各国の金埋蔵量(2018年)

順位

国名

埋蔵量(トン)

2016年時点(トン)

1

パプアニューギニア

12,000

1,500

2

中国

9,800

2,000

3

カザフスタン

6,000

4

インドネシア

5,300

3,000

5

ウズベキスタン

2,600

1,700

6

ペルー

2,500

2,400

7

オーストラリア

2,400

9,500

8

ロシア

2,000

8,000

9

アメリカ合衆国

2,000

3,000

10

ブラジル

1,800

2,400

参考:みんかぶ先物

1位のパプアニューギニアは「銅産出大国」であり、新しい鉱脈も次々と発見されています。2016年時点では1,500トンほどだった埋蔵量ですが、金鉱脈の発見により金埋蔵量で世界のトップに躍り出ました。

2位の中国については、本格的に金鉱脈の発掘が始まったのが近年の経済発展後であり、国土も広いことから眠っている金鉱脈がかなりあると見込まれています。2014年には新彊(しんきょう)ウイグル自治区で100トンもの金鉱脈が発見されています。

3位のカザフスタンのような新興国は、中国と同様に本格的な金の発掘がなされていないところも多く、今後莫大な埋蔵量の金鉱脈が見つかる可能性も多いにあります。

金のリサイクルと都市鉱山の埋蔵量

これまでお話したように、地中に眠る金の埋蔵量は年々減っていきます。ですが、金の供給源は地中からの採掘だけではありません。

会社や店舗、家庭で使われている金を回収して再利用する取り組みも行われています。

それは金のリサイクルです。

携帯電話やパソコンなどの電子機器には、精密部品に金を始めとする貴金属が使われています。

 

携帯電話

ノートパソコン

約0.05g

約0.3g

約0.26g

約0.84g

約12.6g

約81.6g

参考:環境省「エコジン2017年10・11月号」

1台あたりではわずかな量ですが、集めると自然の金鉱石を凌ぐほどの金が回収できます。金鉱石1トンから取れる金の量は3gほどですが、回収された携帯電話1トンからはなんと280gもの金が取れます。

こうしたことから、金が回収可能な精密製品が日本全国に眠っていることを都市になぞらえて「都市鉱山」と呼びます。

日本についていえば、およそ6,800トンもの金が都市鉱山として国内に埋蔵されているとされます。日本は「都市鉱山」に関しては金の宝庫なのですね。

ここまで考えると「黄金の国ジパング」という呼び名もあながち大げさなものではないのかもしれません。

金の今後の価値は?

これまでお話したとおり、金の地中埋蔵量は年々減少していきます。都市鉱山からの供給もありますが、今後も産業のそれぞれの分野で金が求められると思われます。

何より金は古くより価値のあるものとして長い歴史を持っており、存在そのものに価値がある実物資産です。

金のような実物資産は不況や世界危機に強く、2020年のコロナショック以降は高騰が続いており「有事の金」の強さを発揮しています。

2022年現在、経済や世界情勢は混沌としており、金の価値はさらに高まると考えられるでしょう。

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